こうして、私たちは体の中にいろいろなイオンをもっていますが、人間の体に必要とされるイオンは、水素(H)・窒素(N)・炭素(C)・酸素(O)・ナトリウム(Na)・マグネシウム(Mg)・イオウ(S)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・リン(P)・鉄(Fe)・塩素(Cl)など20数種類といわれています。この20数種類のイオンのうち、自律神経に特に必要なのはプラスイオンのナトリムイオンとカリウムイオンです。
私たちの体の中にはプラスイオン(ナトリウム・カリウムなどのイオンで、ミネラルとよばれています。 これらのイオンが多いと体液がアルカリ性になる)とマイナスイオン(増えると体液が酸性になりやすい)とがあります。この比率はプラスイオンのほうがやや多くなっていますが、でも総体的には程良くバランスがとれて同居しているのです。ところが私たちは頭を使ったり、運動をしたり、労働をしたりします。それによって体内のプラスイオンが消費され、汗や尿といっしょに体外へ出ていってしまいます。そしてマイナスイオンは体内にカスとなって残ります。体内が酸性化したこの状態をプラスイオンの不足、マイナスイオンの過多といい、これが、一般に「ストレスがたまる」と表現される状態です。
多忙な仕事、対人関係のトラブル、家庭の不和、失恋、借金、病気などで、神経を消耗すればするほど私たちの体内のイオンは不足欠乏してきます。これが高じてきますと人体をコントロールしている自律神経が故障を起こして自律神経の失調となるおそれが生じてくるのです。