私たちはオナラか排便かを一瞬にして感知するすばらしい能力をもっております。下痢の時は水分ですので、たまには間に合わずに打ち漏らすこともありますが、めったにはありません。
オナラであるか排便であるかを知らせてくれるのも自律神経で、「オナラだよ」とささやかれれば私たちは安心してお尻をちょっと持ち上げるだけで相すむわけです。
オナラの成分はだいたいが炭酸ガス、水素、窒素、メタンガスで、においは硫化水素です。オナラは体内の大工場から出る排気ガスであり、普通の健康な人で1日500cc、それを5回平均に分けて放出しております。
むろんどんな美人女優といえども例外ではありません。彼女たちも1日500ccは世間をはばかりながらひそかに放出しているわけです。
オナラは無色透明です。赤や黄色のオナラが出た、という話は聞きません。オナラが無色透明なのは口から入るオナラの成分の80%が空気だからであり、毎度異臭を放っているのは腸の中が汚れている証拠です。公害問題のやかましいおりから、私たちはこの点にも十分気をつけなければなりません。
オナラを我慢していると有毒ガスは体内に散らばり、血液に入り、血液を濁らせてしまいます。排便も我慢していると便秘になってしまいます。自然に逆らわず、出すべきものはすぐに出してしまうことが望ましいのです。