さっそくTさんにお電話をさしあげたところ、その週末、会社の帰りにお寄りくださいました。私は、宿便のもつ社会的な意味について考えないわけにはいきませんでした。
はっきり申し上げて、彼女の場合、口臭の原因はすべておなかの宿便にあるからです。おなかに宿便がたまりますと、ガスが煙のようにもやもや立ち上り、それが口臭となってくちの外にでてきます。
ガスがでるくらいはまだ良い方で、そのガスがこもってくると、そこに腫瘍ができるおそれがあります。とくに口臭がひどい場合は、胃腸の炎症が原因ですから、これは早く治さなければいけません。口臭もおなかの宿便を大掃除すれば解消します。
私はTさんにこうご説明してからさらに、病気にかかっている多くの人々が、おなかに宿便の岩盤を抱えていることを付け加えました。
おなかに宿便の岩盤がどのくらいあるかは、腹部を指で突っついてみればわかります。まず上向きに寝て立て膝をつき、息を吐きながら、お腹の上を9ヶ所くらい指で突っついてみます。そして骨のようにコツンと当たるところが、どことどこであるかを絵に描いてみますと、それによって岩盤のおよその平面積がわかります。
次にどれだけの厚みがあるか、お腹の中には肋骨と脊髄しかありませんから、上から指で突っついてみて総体的にぎゅうぎゅう入れば合格ですが、岩盤があると途中で止まりますから、それを逆算してみればだいたいの厚みがわかります。宿便は石か骨のように固くなっており、こういう人は、徹底した宿便清掃をやらなければ、頑固な宿便はなかなかとれません。
宿便の岩盤がとれますと、おなかはまるで赤ちゃんのおなかのように柔らかくなります。指で突っつきますと、どこまでも入っていきます。私は徹底的に宿便をとりましたから、実際、そういう柔らかいおなかになっています。それからというものは、2度とゼンソクに打ちのめされるようなことがなくなりました。
Tさんは健康法を開始してから約半年後、みごとに口臭の悩みから解放されました。おなかの宿便清掃をして、イオン入湯をする、個人差はあっても、そのやり方はみな同じです。