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「おなかのヘドロは女性の大敵」

【第1章-7-1】イオンの不思議なはたらき

これまでの例から、自律神経にはイオンが養分であることがわかりましたが、ここでイオンの不思議なはたらきについてもう少し、詳しく見てみましょう。ちなみに『広辞苑』でイオンを引いてみると次のように記されています。

〔イオン〕 ギリシャ語で「行く」の意。正または負の電気をもつ原子または原子団。気体分子(原子)は種々の輻射線、放射線によってイオン化し、電解質は水に溶かすと電離作用によって常にイオンを生ずる。このような溶液を電気分解する際に、陰極に向かって行くイオンを陽イオン、陽極に向かって行くイオンを陰イオンという・・・・・・(後略)。

化学を勉強なさった人は別として、一般の方には、何が何やらさっぱりわからないというのが実感ではないでしょうか。

イオンにはいろいろ種類があり、大きさもちがいますが、だいたい1千万分の1ミクロン程度だと思われます。当然、私たちの目には見えない分子や原子の世界です。それだけに、まったくつかみどころがありません。イオンは電気ではありませんが、電気の性質をもっている物質とお考えください。

イオンは地球の成分であると前に述べました。私たちの地球には、90種類以上の元素がありますが、この元素が水に溶解するとイオンになるのです。たとえば波うちぎわとか、滝や噴水などでは、しぶきによって大気中にイオンが発生しますが、私たちはそのしぶきを浴びると、とてもすがすがしい気分になります。なぜなら、イオンが私たちの呼吸のはたらきを高め、気持ちに安らぎを与えてくれているからです。これは、レナード効果と呼ばれています。

イオンは大気中にもありますが、ほとんどは土の中にあると考えてください。雨が降ると、土中の元素が溶解してイオンができ、植物はそのイオンを吸い上げて育ちます。「サイエンス」誌によりますと、1本の麦の根は毛根まで含めると大変な長さとなり、その総面積は650平方メートルにもおよぶそうです。根は、少しでもイオンを多く吸収しようと、土の中に深く伸びているのです。

つまり、土というのは元素の集合体であり、雨によってその元素が溶解し、多くの種類のイオンとなり、それを植物が吸収しているのです。よく雷の多い年は豊作だとか、高圧線の下は稲の発育がよいといわれますが、これはイオンが大量に発生して、植物に好影響をもたらしているというわけです。

イオンを吸収して育った植物を、ウシ、ウマ、ブタなど草食動物が食べてイオンを吸収し、その動物を人間が食べます。こうした食物連鎖によって私たちの胃腸は、無意識のうちにイオンを取り入れて、充電しているのです。

いっぽう、雨や地下水によって溶解されたイオンは川を経て海へ注がれます。そのイオンを魚介類やコンブやワカメなどの海草類も吸収しています。たとえば金魚鉢の金魚は、餌を与えなくても水があれば6ヶ月以上生きています。それは水中のイオンを吸収しているためです。

また胎児は、お母さんから養分をもらっていますが、羊水というイオンの中で、皮膚からもイオンを吸収しながら育ちます。破水して羊水が流れたら、胎児はもう生き続けることはできません。

イオンが、皮膚からも吸収されることはすでに述べました。私たちは半透膜のきわめて通気性にとんだ着物(皮膚)を着ています。その網の目からイオンを取り入れているのです。私たちはこうして皮膚からイオンを体内に取り入れているわけですが、実はそれと同時に、体内のイオンも外に出しています。ふつうのお風呂で長湯をしますと、湯疲れするのはこのためです。

おなかのヘドロは女性の大敵
【Zイオン健康法】岡部 薫 著「おなかのヘドロは女性の大敵」随時更新中
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