泥、それ自体は地球の成分であり、無機養分イオンを大量に含んでいます。土に水を加えると、皮膚に必要な養分のイオンが土の中から分離します。皮膚に泥をぬったり、からだごと泥水のなかにはいることは、そのイオンが皮膚から吸収されるので確かに効果がありますが、これは泥の微粒子が毛穴につまって床ずれと同じような症状を起こすことがありますので、そのあと処理が大変です。
実は私もかつては同じようなことを考えたものでした。これは、皮膚を美しくする目的ではありません。病気の根源は自律神経の失調であり、その神経の栄養であるイオンは、泥の中にあるということから、浴槽に土をいれて泥水入湯療法を行ったわけです。残念ながら、私のゼンソクは克服できませんでしたが、泥水美容法の発想は、すばらしいものだと思っています。
しかし、私たちのからだが求めているイオンは、24種類もあるのです。その質と量については、はっきり解明されているわけではありませんが、泥水だけではどうも充分とはいかないようです。