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「おなかのヘドロは女性の大敵」

【第1章-1-2】カチカチに固まった便が肛門付近から動かない

私は生まれつき胃腸が弱く、中学生になった頃から極度の便秘症がはじまりました。そのせいでしょうか、神経痛のような痛みやだるさが慢性化して、これも悩みの種でした。便秘症は、高校の頃さらにひどくなりました。学校から帰るのもやっとの思いで、よく制服のままベッドに伏せっておりました。

そのころ、1日の食事量は、ヨーグルト1個に小さなパンが一切れ、こんなわずかな食べ物でよく動き回っていたものと、いま考えても不思議なくらいです。食欲不振というよりも、波状的に襲いかかる便秘のつらさに、食べ物ものどを通りません。それが習慣になって、流動食も満足にとれないほどでした。

何とか便秘症を治したいと思い、何度も病院を変えてみました。しかし、何ら得るところはなく、どこの病院へ行ってもバリウム検査を行い、結果はただの神経性胃炎です。そして、便秘は病気のうちにはいらない、自律神経の問題だから、あまり神経質にならず、運動してよく食べれば治るという、まったく同じ答えしか返ってきません。

人からすすめられる健康法は、何でも試してみました。玄米、菜食による自然食療法、お灸、ヨーガ、サンゴ草による宿便清掃法、漢方薬、霊泉療法など数えてあげればきりがないほどです。しかし、どれを行っても私の便秘症には効果がありません。

高校を卒業すると、友達はみな元気に、進学あるいは職場へと巣立っていきました。私はそのいずれも無理な体でしたが、わがままを言って、叔父の経営する会社に入れてもらいました。その頃には、重度の便秘症、神経痛、だるさのほかに、さらに慢性的な疲労、アレルギー性鼻炎、偏頭痛などが加わっていました。

会社から家に帰るのもつらく、足がまるで重い鉛を引きずっているようでした。駅からわずか7分くらいのところにある我が家が、まるで何時間もかかる遠いところのように思えたものです。薬を飲むための水も苦痛なほどでしたが、それでも私は、会社勤めだけはやめようとはしませんでした。仕事といっても、秘書室のお茶くみでしたが、私から会社勤めをとったら、もはや完全な生きる屍にすぎません。歯をくいしばって、必死にがんばりました。

しかし、社会にでて10年目の10月、ついに限界に達したのでしょうか、夢枕にときおり死の影がさしておりました。ただ目だけが動いているという感じでした。その年も暮れていき、紅白の歌声を、見知らぬ国の出来事のように、ぼんやりと聞いておりました。

そのころ、私のおなかはまるで岩のように固くなり、その堆積した宿便のために、おヘソがとびだしていました。肛門は、つねに便が飛び出たまま乾いており、浣腸などまったく受け付けないひどい状態でした。

私は20日おきくらいに病院へ通って、肛門からカチカチになった便をほじくり出してもらうという、みじめな思いを繰り返しておりました。終わったあとはいつも、恥ずかしさと苦痛のあまり、しばらく立ち上がることもできませんでした。

その年の暮れから正月にかけて、主治医は休暇となります。私は他の新しい医師に、肛門の便をとってもらうことがどうにも耐えられなくて、がまんをしておりました。

そんなお正月のある日、母が書店で『おなかのヘドロをとりなさい』という本を見つけてきました。すでに何もかもあきらめ、後は死を待つばかりといった私でしたが、表題に引きずられて読み始めました。読み終えるのに3日もかかりましたが、体力のおちた私には、それでも一気に読んだという感じでした。

この本こそ私にとってはまさに運命を大逆転することになる福音の書でした。母から、 「この先生に会ってご相談してみようと思うんだけど、どうかしら」 と言われたとき、私は不思議になんの抵抗もなく同意しました。

母につれられてZイオン研究所をお訪ねしたのは、それから2日ばかりたった1月9日のことでした。そしてこの日は、便秘症との長い苦しい戦いに、はからずもサヨナラを告げる記念すべき日となったのです。

と言っても、その日からすぐZ式療法を始められたわけではありません。私の症状があまりにもひどかったからでしょうか、岡部先生もさすがにためらうふうで、なかなかお返事がいただけませんでした。

こうしてやっと2日目から、Z式健康法を始めることになり、私は岡部先生からZ式健康法についていろいろと、丁寧なアドバイスをいただきました。

このZ式健康法はおなかにダムをつくり、水便にして外に出す方法なんだから何も心配することはない、水便だから、無理なく体の外に出すことができると、不安な思いの私に、繰り返し語りかけ、勇気づけてくださいました。

Z式健康法との劇的なめぐり会いから1週間目のその日、1口の水すら飲めなかった私が、まるで砂漠が水を吸ったように、ゴクゴクと一気にコップの水を飲み干してしまいました。

16年間にわたる頑固な宿便が氷解しはじめ、毎日、真っ黒く汚れた宿便が、水便となって排泄されておりました。その水便とともに、胃の重苦しさと食欲不振も少しずつとれて、食欲が出始めました。

そして、Z式健康法を開始してから50日目を迎えた頃、私は食べ物の本当の味わいとおいしさ、食事の楽しさ、そして生きる闘争力をかみしめておりました。真っ暗な夜が明けて、茜色の曙光をみる思いでした。「私は、生きているんだなぁ 」 そう思ったとたん、涙がどっとあふれてきて、どうしようもありませんでした。その涙は、Z式健康法といろいろアドバイスをくださった研究所所長の岡部先生に対する、感謝の涙でもありました。いま私は、遅まきの青春をいっぱい味わっております。本当にありがとうございました。

おなかのヘドロは女性の大敵
【Zイオン健康法】岡部 薫 著「おなかのヘドロは女性の大敵」随時更新中
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