胃腸には食べ物のカス等の老廃物が沈着して、じゅう毛の上に覆いかぶさっています。この残留した腸内容物を滞留便(宿便)といいます。この宿便は便秘や肥満・肌荒れなどを引き起こす原因の1つです。
宿便がたまると、腸の粘膜は新陳代謝が妨害されて徐々に機能が低下していきます。そして、分泌異常を起こして便秘になり、さらに機能が低下するという悪循環になるのです。宿便は腸内の流通を妨げ、栄養分の吸収を弱めるだけでなく、腸の機能を低下させ、ひいては内蔵の各器官を汚染していく諸悪の根源なのです。
腸が弱まると、下痢と便秘を繰り返したり、血行不良、分泌異常、身体全体の新陳代謝の低下を引き起こし、肌アレ・吹き出物や、全ての疾患の源となる自律神経の失調へとつながっていくのです。
痩せ症の人が栄養の豊かな食物をとっても太らないのはなぜでしょう。太っている人も痩せている人も、実は自律神経の失調であって、食べ物が原因ではありません。お腹の中を掃除して自律神経の栄養を製造している胃腸の機能を高めることが大切なのです。
私たち人間の皮膚は約1.5平方メートルあるといわれます。しかしそれは表面だけのことで、胃袋をはじめ腸・血管・内臓器官を包んでいるものも体内の皮膚といえます。いくら上等な化粧品を使用して外側からお手入れをしてもなかなか肌をキレイ美しく保つことは難しい事です。外側からだけでなく内側、皮下組織の基礎をつくる胃腸を綺麗に清掃し、目に見えないところにある皮膚から美しくすることが大切です。